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骨粗しょう症(骨粗鬆症)治療

当院は、松山市骨粗しょう症検診で「要精密検査」となった方の 精密検査協力医療機関 です。
松山市が公表している「松山市骨粗しょう症検診精密検査協力医療機関一覧」に掲載されています。
予約なしで受診いただけます(お電話・Web予約でのご来院も可能です)。
検診の対象となった方は、まず松山市の「指定医療機関」でDXA(デキサ)法の骨密度測定をお受けください。
当院は、その結果「要精密検査」となった方の精密検査・診断・治療を担当します。

1.松山市骨粗しょう症検診(一次検診)について

対象 松山市に住民登録があり、年度末(令和9年3月31日)時点で 40・45・50・55・60・65・70歳 になる女性
※すでに骨粗しょう症の治療中・経過観察中の方は対象外です。
ご案内 対象の方へ松山市から郵送されます(令和8年度対象の方は令和8年7月27日から順次発送)
受診期間 令和9年3月31日(水曜日)まで
検査方法 松山市の指定医療機関での個別検診。X線を用いた精度の高いDXA(デキサ)法で、腰椎大腿骨近位部(足の付け根)を測定します。
自己負担金 1,000円(医療機関でお支払い)
無料となる方:愛媛県後期高齢者医療の加入者/市県民税非課税世帯/生活保護受給者/中国残留邦人等の支援給付受給者。事前手続きが必要です。
この検診には2つの異なる目的の医療機関がありますので、お間違えの無いように。
指定医療機関=検診(DXAによる骨密度測定)を行う医療機関
精密検査協力医療機関=「要精密検査」となった方の精密検査を行う医療機関(当院はこちら)

2.「要精密検査」とは、どういう結果でしょうか

松山市の検診では、問診とDXAによる骨量測定(腰椎・大腿骨近位部のうち低いほうの部位で判定)の結果を、次のように区分しています。

*(YAM=若年成人平均値との比)

骨量(YAM)

危険因子 判定
90%以上 異常なし
80%以上90%未満(骨量減少) あり 要精密検査
なし 要指導
80%未満(骨粗しょう症の範囲) 要精密検査

「要精密検査」は、骨粗しょう症が確定したという意味ではありません。骨がもろくなっている可能性があり、診断のために追加の検査が必要な状態というサインです。自己判断で放置せず、医療機関で詳しくお調べになることをお勧めします。

3.なぜ、早いうちからの骨のチェックが必要なのでしょうか

骨折するまで、自覚症状がほとんどありません

骨粗しょう症は、骨折を起こさない限り痛みを生じません。背骨の骨折(椎体骨折)では、腰背部痛などのはっきりした症状がないものが約3分の2を占めるとされています(原発性骨粗鬆症の診断基準/骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版)。「痛くないから大丈夫」とは言えないのが、この病気の難しいところです。

一度の骨折が、生活を大きく変えてしまいます
  • 国内の大規模調査では、足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)を起こす前に日常生活がほぼ自立していた方は50.9%でしたが、骨折1年後には26.8%まで低下し、1年以内に10%の方が亡くなっています。
  • 要支援・要介護になった原因を見ると、転倒・骨折が13.9%、関節疾患10.2%などを合わせた運動器の障害が26.3%を占め、認知症(16.6%)や脳血管疾患(16.1%)を上回ります(令和4年 国民生活基礎調査)。
骨折は連鎖します

一度骨折を起こすと、次の骨折のリスクが約1.8倍に高まります。とくに骨折直後の再骨折リスクは高く、1年以内に約7.6%、2年以内に約11.6%の方が新たな骨折を起こすと報告されています。だからこそ、最初の1本を折る前に見つけて早めの対策が重要になります。

検診の」機会を逃さないようにしましょう

骨粗しょう症検診の受診率は全国平均で5.5%にとどまっており、まだまだ普及をしていません。ご案内が届いた「節目の年齢」は、5年に一度の貴重な機会です。

4.閉経前後の女性は、とくに注意が必要です

骨量は思春期から増えて20歳頃に最大となり、40歳代半ば頃までは保たれますが、その後は減少していきます。女性ではこの変化が閉経を境に急激に進みます。

骨は、古い骨を壊す破骨細胞と、新しい骨をつくる骨芽細胞のはたらきによって、常に作りかえられています(骨リモデリング)。女性ホルモン(エストロゲン)は、この破骨細胞に直接はたらきかけて骨が壊されるのを抑え、さらに骨芽細胞側からオステオプロテゲリンという物質の産生を促して、破骨細胞が増えるのを抑えています。

閉経によりエストロゲンが急激に減ると、骨吸収(壊す働き)が強まり、それに引きずられて骨形成も活発になる「高回転型」の状態になります。壊すスピードに作るスピードが追いつかないため、閉経後の数年間で骨量が急速に失われてしまいます。

実際、40歳以上の日本人の骨粗しょう症の有病率は、腰椎で男性1.4%に対し女性13.9%、大腿骨頚部で男性4.1%に対し女性18.3%と報告されています。国内の患者数は約1,590万人(うち女性1,180万人)と推定されています。

5.当院での精密検査の進め方

  1. 検診結果の確認と、くわしい問診・診察
    お持ちいただいた骨密度の測定結果を確認します。あわせて、閉経の時期、これまでの骨折歴、ご両親の大腿骨近位部骨折歴、ステロイド薬の使用、関節リウマチ、喫煙・飲酒、転倒歴、糖尿病・慢性腎臓病・COPDなどの持病、身長の低下や背中の丸まりなどを確認し、骨折リスクを総合的に評価します。
  2. 胸腰椎のX線検査(無症状の背骨の骨折を探します)
    前述のとおり、背骨の骨折は約3分の2が無症状です。椎体骨折または大腿骨近位部骨折がある場合、骨密度の数値にかかわらず「骨粗しょう症」と診断されます(原発性骨粗鬆症の診断基準 2012年度改訂版)。また、骨軟化症・多発性骨髄腫・がんの骨転移など、骨粗しょう症とまぎらわしい病気を見分けるうえでもX線像の確認が重要です。
  3. 血液・尿検査
    骨がもろくなる原因には、加齢や閉経によるもの(原発性)だけでなく、他の病気や薬の影響による続発性骨粗しょう症(副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、糖尿病、慢性腎臓病、ステロイド薬など)が隠れていることがあります。これらを見分けるため、また骨の代謝の状態(骨代謝マーカー)を把握するために、必要に応じて検査を行います。
  4. 診断と治療方針のご提案
    以上を総合し、診断基準にもとづいて診断します。そのうえで、食事(カルシウム・ビタミンD・ビタミンK・たんぱく質)や運動、転倒予防といった生活面の指導と、必要な方には骨粗しょう症治療薬をご提案します。
  5. 結果の松山市への報告
    精密検査の結果は、「異常認めず」「骨粗しょう症」「骨粗しょう症以外の疾患」に区分し、松山市骨粗鬆症検診精密検査結果連絡票で松山市へご報告します(愛媛県への集計・報告に使用されます)。あらかじめご了承ください。

※治療開始後に骨密度での効果判定が必要となった場合は、DXA測定が可能な連携医療機関にご紹介いたします。

6.受診の際にお持ちいただくもの

  • 松山市骨粗しょう症検診の受診票
  • クリアファイル(骨のイラストが描かれた白色)の中の書類一式(「要精密検査となった方へ」のご案内、精密検査結果連絡票、返信用封筒など)
  • 検診を受けた医療機関でお渡しされた検査結果(骨密度の測定結果)
  • マイナ保険証など
  • お薬手帳
  • 医療費(通常の保険診療となります)

受診票とクリアファイル内の書類をお持ちでない場合、検診結果を踏まえた診療が難しくなります。紛失された場合は、受診前に松山市保健所 健康づくり推進課(089-911-1844)、もしくは当院にご相談ください。

「要精密検査」は、ご自身の骨の健康を見直す大切な機会です。当院は予約なしでも受診いただけます。どうぞお気軽にご相談ください。

 


参考:原稿作成にあたって照合した出典
  • 松山市「松山市骨粗しょう症検診」
  • 松山市「松山市骨粗鬆症検診の精密検査を実施いただく医療機関様へ」
  • 松山市「骨粗鬆症検診精密検査協力医療機関 参加基準」
  • 松山市「骨粗しょう症検診精密検査協力医療機関一覧」(令和8年7月現在)
  • 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版(日本骨粗鬆症学会・日本骨代謝学会・骨粗鬆症財団)

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